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ブラック企業を訴えるには

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どこの世界にも良い人がいれば悪い人もいるように、企業のなかにも良い企業もあれば悪い企業もあります。

自分だけでなく家族もブラック企業に入ってしまうことも考えられます。

正しい知識を身に着けておくことで、紛争解決にも繋がります。


ブラック企業とは

2013年に新語・流行語大賞に選ばれた「ブラック企業」ですが、そもそも法律上の定義があるわけではありません。

一般的には、悪質な労働条件で働かせる、過度な長時間労働やサービス残業を強いる、パワハラや退職強要を放置する、といった企業のことをいいます。

世間的には、単に労働法違反の企業を呼称して「ブラック企業」といっている人が多いような気がします。

流行語の背景には時代の変化もあるように、「ブラック企業」という言葉が世間に定着した今、今後の企業経営においては、さらに労働法に対してのコンプライアンスが求められるのではないでしょうか。

ブラック企業を訴える前に

「訴える」と一言でいいましても、その人が何を求めるかによっても違ってきます。

残業代などの未払賃金を支払わない、労災申請をしない、社会保険の資格取得をしないなど、労働契約の当事者として、企業側の法律上の義務の不履行を求めたいだけの人もいます。

36協定(時間外労働・休日労働に関する協定)も締結せず違法な長時間労働を続けている、安全基準を満たさない機械の使用による労働をさせているなど、企業の法律違反を白日の下にさらして、社会的制裁を求める人もいます。

自分が何をしたいのかを整理しておかないと、争点がブレてしまい、相談者にも紛争解決機関にも話が伝わらなくなってしまいます。

主な相談先

労働問題に関する主な相談先は、以下のものが掲げられます。

労働基準監督署(労働条件関係、労働安全衛生関係)

労働局雇用環境均等室(男女関係、育児介護関係、パート関係)

ADR(裁判外紛争解決手続)機関

士業団体(弁護士会、司法書士会、行政書士会、社会保険労務士会など)

士業事務所(弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士など)

公的団体等の相談窓口

中小企業団体等の相談窓口

士業事務所に相談する場合は、その事務所が労働問題を取り扱っているかどうかにもよります。

労働法全般に詳しい専門家は社会保険労務士になりますが、年金専門でしかやっていない社会保険労務士もいます。

弁護士も、労働法を専門にしている弁護士もいれば、まったく取り扱っていない弁護士もいます。

当事務所は、社会保険労務士と行政書士の事務所であり、労働問題に関する内容証明や告訴状の作成、ADR(裁判外紛争解決手続)によるあっせん代理人としての業務などを行っております。

<関連リンク>
労働問題解決支援(行政書士 暁事務所HPへ)
(当事務所の業務専用ページです。労働問題に関する相談から内容証明や告訴状の作成等を行います。)

労働者向け退職サポート(行政書士 暁事務所HPへ)
(当事務所の業務専用ページです。退職をしたいけど法的な問題などで悩んでいる方の支援を行います。)

士業のサポートを受ける場合

弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士など、どの士業のサポートを受けるのが一番いいのか分かりづらいと思う方も多いので、ここで簡単に説明しておきます。

まず、紛争解決においてオールマイティーに対応できるのは弁護士です。ただし、他の士業と比較すると報酬額も高くなる傾向がありますし、紛争の目的額が少ない場合は報酬額のほうが高くなることもあります。

労働問題の事案にもよりますが、比較的労働者側で証拠が確保できて、争点もはっきりしている、労働時間や賃金額のように数字で判断がしやすいものであれば、内容証明等の文書での解決も十分に可能なこともありますので、報酬額から考えれば、弁護士以外の他の士業のほうが適しているときもあります。

ただ、事案が大きいような場合や、企業側に証拠の開示を求めたり、紛争解決までに幾多の交渉事が不可欠な場合は、最初から弁護士を利用したほうがよいでしょう。

主な紛争解決方法

労働問題に関する紛争解決方法としては、以下のものが考えられます。

文書または口頭で請求する。
 一般の文書や口頭だと、届いてないとか聞いてないとか反論される可能性もありますので、できれば内容証明+配達証明で送ったほうがよいでしょう。法律上の根拠がはっきりしていれば、これだけで紛争解決が図れることもあります。

労働基準監督署に申告する。
 請求した結果、企業側から満足のいく対応がとられなかった場合は、労働基準監督署に違法行為のあったことを申告します。申告内容に信憑性があれば行政指導として動いてくれるでしょう。

労働基準監督署に刑事告訴する。
 例えば、未払い残業代などの民事上の請求だけでなく、企業側の刑事上の違法行為を処罰してほしい場合は、労働基準監督署に刑事告訴します。確実に受理してもらうためには、違反事実の証拠を可能な限り集め、口頭ではなく「告訴状」という文書で行ったほうがよいでしょう。

ADR機関のあっせん制度を利用する。
 労働局や社会保険労務士会などのADR(裁判外紛争解決手続)機関によるあっせん制度を利用して和解を目指します。裁判と違って、時間も費用も少なくすむのが長所といえるでしょう。

弁護士の交渉で解決する。
 弁護士が労働者の代理人となり、弁護士対企業で労働問題の解決に向けての交渉事を行います。士業の中で交渉代理人として動けるのは弁護士だけです。

労働審判で解決する。
 裁判所に出向き、労働者と企業と裁判官等で問題解決の方法を探す制度です。労働審判の回数は最大で3回までとなっており、裁判よりも簡単なのが特徴です。

民事裁判で決着をつける。
 裁判以外の方法で解決が難しい場合の最終手段となります。長期間争い続ける可能性もあります。勝ち負けにこだわるなら向いているかもしれませんが、労働事件でここまで進むのはごく稀です。

ブラック企業に社会的制裁を

ブラック企業に何らかの社会的制裁を求めたいと思うのであれば、労働基準監督署に刑事告訴することを考えます。

告訴が正式に受理されると、労働基準監督署は司法警察としての権限で、企業の労働基準関係法令違反について捜査することになります。

捜査の結果、法違反が認められれば書類送検されることとなり、その後は検察によって起訴されるか否かの判断が下されます。

労働事件の場合は、よほど悪質と判断されない限り、起訴される可能性が低いのが現状ですが、法違反の事実がなくなるわけではありませんので、たとえ検察の判断が不起訴になったとしても、厚生労働省から企業名と法違反の内容が公表されることになります。

とくに中小のブラック企業であれば、大企業と比べて資本力も乏しいため、この「公表」によるイメージダウンを受けて、倒産する可能性もあり得るでしょう。

<関連リンク>
長時間労働削減に向けた取組/厚生労働省
(政府のブラック企業リストは、こちらから確認することができます。)
メニュー(その他お役立ち知識)へ


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