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事業開始の際に考えることが多い給与の締切日と支払日ですが、それをいつにするのかで今後の事業活動にも影響がでてきます。
この頁では、給与の締切日と支払日をいつにしたがよいのか、それぞれのメリットやデメリット等について説明しています。 |
給与締切日はいつがいい
給与締切日について、何日にしなければならないという法律の定めはありませんが、一般的には5の倍数となる日(5日、10日、15日、20日、25日)と末日にする企業が多いです。
労働者の雇入れや人事異動日を1日に行うことが多い企業は、末日を給与締切日にするなど、その後の人事運用を考えて設定するといいでしょう。
給与支払日はいつがいい
給与支払日について、何日にしなければならないという法律の定めはありませんが、一般的には5の倍数となる日(5日、10日、15日、20日、25日)と末日にする企業が多いです。
給与締切日ならば、特に15日と20日と末日に設定する企業が多いですが、給与支払日については、5の倍数となる日やそうでない日も含め、企業によってばらけているようです。
なので、いつ(何日)だったらお金の支払いがしやすいか、その企業の資金繰りを考えて設定するとよいかと思います。
給与締切日~支払日が近いメリット&デメリット
給与締切日から支払日までの日数が近い場合のメリットは、以下のことが考えられます。
●給与計算に関する事務が毎月早く完了する。
●入社したばかりの労働者にとって、最初の給与の受け取りまでの日数が短くてすむ。
反対にデメリットとしては、以下のことが考えられます。
●急いで計算を行うため、ミスが多くなりやすい。
●土日祝や年末年始等で金融機関の定休日の影響で、給与計算にかけられる時間が、さらに短くなる。
●労働者が増えてくると対応が難しくなる。
●給与計算の担当者が急病等のため、支払日までの対応に困ることがある。
●残業して給与計算をしないと、給与支払日に間に合わないことがある。
●給与計算業務をアウトソーシングしたくても、依頼を断られたり、割増料金でしか対応してもらえないことがある。
給与締切日~支払日が遠いメリット&デメリット
給与締切日から支払日までの日数が遠い場合のメリットは、以下のことが考えられます。
●時間をかけて計算できるため、ミスが少なくなる。
●土日祝や年末年始等による金融機関の定休日の影響を受けず、給与計算を行うことができる。
●労働者が増えてきても対応がしやすい。
●給与計算の担当者が急病等であっても、余裕をもって支払日までに対応することができる。
●給与計算のために残業をすることなく、給与支払日までに間に合わせることができる。
●給与計算業務のアウトソーシングを受けてもらいやすくなる。依頼にあたって割増料金も発生しない。
反対にデメリットとしては、以下のことが考えられます。
●給与計算に関する事務がダラダラと長くなる可能性がある。
●入社したばかりの労働者にとって、最初の給与の受け取りまでの日数が長くなってしまう。
給与締切日~支払日までが近いと遠いとどちらがよいか
前項で説明したことを考えると、メリットを多く感じられる「給与締切日~支払日が遠い場合」のほうがよろしいかと思います。
当事務所では、労働者が少ないうちでも企業の将来を考え、少なくとも15日はあけることをすすめていますが、他の社会保険労務士でも10日~25日はあけることをすすめるかと思います。