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給付金関係や求人サイト等の悪徳商法(詐欺まがい)に注意

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雇用関係の助成金や失業保険などの給付金の制度は、国からお金がもらえる制度ということもあり、悪徳商法のネタとされやすい傾向があります。

他の頁でも、助成金や失業保険等の詐欺について取り扱っておりますが、本頁では「詐欺にはあたらない範囲(詐欺まがい)での悪徳商法」をメインとして記載しています。

このような悪徳商法にひっかかってしまうと、弁護士に頼んでもお金を取り戻せない事態に陥る可能性も高く、そういった意味では詐欺よりも性質が悪いといえます。

本頁の記事内容へのご質問やご相談は、こちら(記事内容に関するご相談等について)をご覧ください。


詐欺と悪徳商法の違い

まず、厳密には詐欺と悪徳商法は違います。

広い意味で悪徳商法というと、詐欺もその中に入りますが、区別して考えると、詐欺は相手を騙す行為や、その行為によって相手を錯誤に陥らせることをいいますが、狭い意味での悪徳商法とは、詐欺にはあたらない範囲で、他人の油断や知識の不足などに付け込んで、問題のある商売方法で多額の金銭を得ることです。

以降、本頁において、「悪徳商法」とは狭い意味での悪徳商法ということで記載していきますが、悪徳商法による契約においては、積極的に騙されて契約したということと異なり、法律上は有効な契約が成立することになります。

悪質業者の狙いは、情報弱者に対して、電話やチラシやサイト広告などで言葉のトリックを上手に使って誘導し、悪質業者側に有利な契約を結ばせることです。

騙し(嘘)があれば、どこかに事実と異なる部分がありますので、それを立証(証明)できれば、それを根拠に詐欺による契約取消しを求めることができますが、悪徳商法の場合はその騙し(嘘)がない(または騙し(嘘)の痕跡を残さない)わけなので、詐欺による契約取消しができません。

分かりやすくいうと、昔からJAROのCMでもあるとおり、「嘘」「大げさ」「紛らわしい」のうち、「嘘」を除いて広告やセールスをし、契約でしばるということです。

よく「あの業者は詐欺なのに、どうして潰れないんだろう…」という声を聞きますが、潰れないのは、このような悪徳商法だからです。

インターネットのユーチューブ等で堂々と顔を出している悪質業者もいますが、それも上述したとおり、詐欺罪として訴えられないと高をくくっているからでしょう。

助成金や失業保険等が悪徳商法のネタにされる理由

悪質業者の商品やサービスとして、誰にでも価値の分かる商品やサービスでは簡単に見抜かれてしまいますから、一般の方には価値がよくわからないものが選ばれます。

助成金の獲得に向けてのコンサルタント契約、失業保険等の給付金を有利に得るためのコンサルタント契約などは、助成金や失業保険等の制度が、一般の方からすれば難しいというイメージがあり、さらにお金がもらえるという制度でもありますので、悪質業者の恰好のネタとされるのではないかと思います。

他には、ホームページの作成、SEO対策などのWEB関係のサポートも、一般の方には専門業者頼りの面がありますので、これも悪徳商法のネタとして選ばれる傾向があります。

つまり、悪質業者にとっての客(ターゲット)となるのは、これらについての情報弱者の方が対象となるわけです。

求人サイトの無料期間から有料期間への自動更新による悪徳商法

インターネットの発達に伴って急増している求人広告サイトですが、悪質業者が運営している場合もありますので注意が必要です。

悪質業者の主な手口としては、2~3週間程度のお試し無料期間を用意しておき、最初は無料期間での契約を取り交わし、契約書等には目立たないように無料期間の○日前に解約手続きをしないと自動で有料期間に更新される旨の条項を入れておき、1件につき20~30万円の高額な利用料金を請求するというものです。

解約手続きもしにくいように、電話が繋がらなかったり、悪質業者が定める所定の方法でしか受け付けないとか、解約期間等がシビアだったりとか、自動更新を妨げられないようにしていたりもします。

請求された料金の支払いをしなければ、契約は法的に有効に成立しているのに支払義務を履行しない側が悪いということで、業者から督促を受けたり、少額訴訟等によって支払いを免れないようにされてしまいます。

悪質業者は全国対応が多い

当事務所がこれまで見聞きした情報を整理しますと、悪質業者のビジネスは全国対応となっていることが多いです。

悪質業者の近隣地域の企業や個人の方を相手にアコギな商売をするとなると、口コミで悪質業者の評判が伝わりますし、苦情をいうために乗り込んでくる人達が考えられるからです。

その点、悪質業者が遠方の地域になると、時間や旅費のコストも高くつきますから、乗り込んでいくのも難しくなるわけです。

また、顧客対応もWEBやメール、電話(場合によっては電話すら繋がらないことも)などが中心で、情報提供くらいのサービスしかしないつもりなので、全国対応としているところもあります。

悪質業者の社名が変わる理由

長いこと悪徳商法をやっていると、詐欺罪等で立件されることがなかったとしても、口コミやネットの書き込みによって悪質業者の噂が広まっていきます。

そうなると悪質業者の商品やサービスも売れなくなってしまい、悪質業者の悪名だけを残すことになりますので、頃合いを見計らって、社名を変更したり、法人を解散して別の法人を設立するなどして、また同じような悪徳商法を繰り返すのです。

ネットの書き込みに対しては、悪質業者側もネットの掲示板等の管理者に削除請求をする権利がありますが、書き込みをされた瞬間にリアルタイムに削除できるわけではありませんので、同じような悪徳商法を続ける限りは、社名の変更等をせざるを得ないのでしょう。

社名は、その会社の商品やサービスと結びついて、企業イメージを形成する大事な要素の1つですから、普通はそんなに変わるものではありません。

そんな大事な社名がコロコロと変わるのは、悪いイメージを拭い去りたいという、後ろめたい感情があるのやもしれません。感情はどこかで行動に現れますからね。

「お客様は神様」という思い込みに注意

日本の商慣習で「お客様は神様」という言葉を聞きますが、法律上は「お客様だから」という理由のみで法的保護が受けられるわけではありません。

まっとうな商売人であれば、お客様からの信頼や満足を大事にしますが、悪質業者の場合は初めから信頼や満足は考えておらず、悪質業者側に有利な契約を取り交わすのが目的ですから、客側からの苦情等は想定済みのはずです。

苦情を言ったところで「契約書に書いてあるでしょ。」とか「サイトからの申込みの際に同意ボタン押してるでしょ。」とかで、「内容をよく理解しないで契約した側が悪い。」などと一蹴されるだけです。

「私は客だから」ということで苦情をいって契約の取消しを求める方もいらっしゃいますが、相手が悪質業者となると当然に拒まれ、契約した内容の料金を請求されたり、既に入金した料金の返金にも応じてもらえないといったことになるでしょう。

契約書や同意書はしっかりと確認を

とくに専門家やコンサルタントと名乗る者が相手となると、契約書もよく見ないでサインしたり、サイトからの申込み時の同意書の内容もよく見ないで同意ボタンを押したりする方も多いかと思いますが、こういったスキをついてくるのが悪質業者です。

契約書や同意書の内容をよく理解しないままサイン等してしまったら、それは客側の自己責任として、法律上有効な契約が成立してしまうことになります。

契約書や同意書でとくによく見てほしいのは、料金のところはもちろんですが、サポート内容、サポート期間、契約解除、返金の条件といった条項もしっかりと見てほしい部分です。

以下、それぞれの契約条項について、主に見てほしいポイントを掲げておきます。

料金については、金額だけでなく、料金の単位(月額か日額かなど)、成功報酬制かどうか、オプション料金の存在、いつまで支払うのか、違約金などないか

サポート内容については、チラシやサイト広告、営業マンの話で聞いた内容と違っているところがないか、コンサルタントが来てくれるか、コンサルタントと直接会えるのか、書類を代わりに作成してもらえるのか、書類提出などの手続きをしてくれるのか、WEBや電話対応程度が中心であれば料金に見合っているのか

サポート期間については、最長期間、更新手続き、サポート期間内であっても終了することがあるか、サポート内容のどの段階で終了するのか

契約解除については、解除の条件、解除できる期間、解除に伴う違約金等はあるか

返金の条件については、その条件のハードルが高くないか、返金の期間、全額返金と一部返金の場合の条件

悪質業者への報復としてのネットの掲示板等への書き込みについて

ネットの掲示板等で悪質業者の被害にあった方が、悪質業者の実名を掲げて、その手口や被害額などを書き込みされるケースがありますが、しないほうが賢明です。

悪質業者からすれば、「法律に違反したことはしてないのに営業妨害だ!」ということで、ネットの掲示板等の管理者に削除請求をすることができます。

それだけなら書き込みをした人に何らかの影響があるわけではありませんが、最悪な場合、悪質業者が弁護士を使って、書き込みをした人を特定し、逆に営業妨害や名誉棄損などで刑事告訴や損害賠償請求をしてくる可能性もあります。

ネットの中では誰が誰かなんて分からないと思う人もいるかと思いますが、IT面ではIPアドレスの追跡など、法律面ではプロバイダ責任制限法による発信者情報の開示請求等が、ネット犯罪等の防止や名誉棄損等の権利侵害に備えて機能しています。

若者が匿名でイタズラ動画をアップして捕まっているのは、若気の至りと、このようなしくみがあることを知らないからでしょう。

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お願い!!
本頁(給付金関係や求人サイト等の悪徳商法(詐欺まがい)に注意)を見てということで、日本各地の方からのお電話やメールをいただくのですが、あくまでも本頁は悪質業者による詐欺被害等に遭わないように「注意喚起」となればとの思いで情報提供をしているに過ぎませんので、これに関するご相談は受け付けておりません。

なお、過去にお受けしたご相談について、比較的多かったものをQ&A形式でまとめておりますので、こちら(助成金・失業保険等の詐欺(悪徳商法)に関するQ&A)をご覧ください。




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